2021/05/31 13:00

「日本語教師のネコの手」にはJLPT(N3)対策の教案があります。JLPTN4から受験する学生さんもいる一方、どうせなら専門学校などで優遇されるN3から受験しようという学生さんもぼちぼちいます。

わたしが日本語教師だった頃、初級クラス担当だったのでJLPT対策とは全く縁はありませんでした。偶然にも、JLPT(N4)を受験する学生さんに遭遇しなかったからです。 それでも、特に初級後半でですが、将来JLPT(N3)を受験するのを見越して授業中注意しておいたほうがいいことがありました。

 

そうしたポイントで特に記憶に残っているのがリスニング対策です。授業中、その日の文型に対応するお話を教科書のCDで初めて聞いた学生さんに、内容確認に質問しますね。初級後半にもなると誰が何をしたかという因果関係でひっかかりやすい箇所が音声ごとにあったりするのではないでしょうか。

特に、「Aさんは知っている情報は事実ではあるけれど、BさんはまだAさんの口から聞いていない」というように、音声での登場人物の状況を個別に把握できていないと正解できない質問、ありますよね。こうした質問を学生さんが間違えた場合、部分的には合っているため「なるほど、たしかにね」と言ってしまいたくなりますが、ぐっとこらえなければなりません。

まだ初級後半なので、学生さんができることにフォーカスして伸ばしたいところなのですが、同時に、早とちりをしたり想像で補ったりするのでなく登場人物の立場を比較しながら聞き取る癖を早いうちに学生さんに身に着けてもらうことも大事になってくるからです。

わたしは「なるほど、たしかにね」と言ってしまいがちでしたが、そのたびに教務主任に「そこはガツンと言ってください」と言われていたものです。

 

日本語教師の皆様にはわかりきったことなのかもしれませんが、当時のわたしにはけっこう印象的だったので、記事にしてみました。

 

最後に、「日本語教師のネコの手」のJLPT(N3)対策教案です。よかったらチェックしてみてください。