2021/05/26 11:00
わたしは2~20歳の間、英語を勉強していました。小学校卒業までは、普通の子のように英会話教室に通うのではなく、母が英会話の教材を一式買い、それでわたしに教えてくれていました。
英語をやるときの母はかなりノーテンキでした。
わたし自身、英語に格別やる気があったわけではないので、幼稚園~小学校低学年の頃はせっかく覚えた英語表現もすぐ忘れてしまいました。そんな時母は、「実はお母さんも忘れちゃったんだ~何回も覚えて、何回も忘れて、それでいいんだよ!大人になったらちゃんと覚えているから」と言っていたものです。初めから、子どもはすぐに忘れるものだと思っていたのかもしれません。
結局、あまりにもわたしがグータラすぎて、自発的に英語を勉強ようになったのは小学3年になってからでした。それも、英語をちゃんとやるなら、他の習い事はやりたくなければやらなくていいと母に言われたから・・・しかし、ここで母の言葉が本当だとわかりました。自分で勉強し始めた小学3年の時点ですぐ言える英語表現はほとんどなかったのですが、どれも見覚えはありました。見れば意味はわかるし、今なら覚えて使えるようになるぞという根拠のない自信がわいてきたのです。
そこから巻き返して、自力で英語の教材をコンプリートしました。
日本語学校で教える場合は、2年間という期限があり「何回も覚えて、何回も忘れて、それでいい」とはいかないのが実情です。でも、初めはすぐに忘れるものだという前提で授業を計画したほうが学生さんにとっても日本語教師にとっても気が楽だと思います。
何回も覚えて忘れてを繰り返しつつ、なるべく早く覚えるには「エビングハウスの忘却曲線」に沿って同じ内容を勉強するのがおすすめです。「エビングハウスの忘却曲線」はとても有名なのですでによくご存じの日本語教師もとても多いのではないでしょうか。
「エビングハウスの忘却曲線」によると、覚えた記憶が薄れていくタイミングが20分後(100%→60%程度)、1時間後(60%→45%程度)、2日後(45%→30%程度)、1ヶ月後(30%→20%程度)という具合です。このタイミングで復習することで学生さんは忘れかけていた文型をもう一度覚えやすくなります。
学校によっては中間試験前や会話・作文の日にまとめて復習というところもあるかとおもいます。こうした日以外にも、不意打ちで復習を入れてみてはいかがでしょうか。新出文型の勉強の間に別の文型の勉強も取り入れることでリフレッシュにもなりますよ。
「エビングハウスの忘却曲線」に合わせた既習文型の復習には、練習用PowerPoint教材や、プリントがおすすめです。「日本語教師のネコの手」には日本語教育初級の復習でサッと使える練習用PowerPoint教材や、プリントを各種ご用意しております。ぜひチェックしてみてくださいね。