2021/05/07 09:12

かつて私が日本語教師だった頃、教務主任によく言われていたのが「説明のしすぎ」でした。特に文型の導入時、フリー画像を使った絵カードや自分での小芝居だと学生さんに見せただけではこちらの意図通りの状況を想像してもらえるか自信がなくて、状況説明を日本語でしないと!と思っていた記憶があります。

 

 

もうひとつ、学生さんのレベルの範囲外のことも補足したくなってしまい、「説明のしすぎ」と言われることもありました。

特に学生さんが、それまでの授業の内容を理解した上で質問くれている場合、意欲的なのが嬉しくて範囲外のことも+αとして教えたくなりがちでした。でも同じ単語でも学生さんの混乱を防ぐため、未習の意味は教えてはいけないと日本語学校から言われていました。

 

 

わたしは日本語教師養成講座受講ではなく、日本語教育能力検定試験合格だけで採用されていました。同じ状況の日本語教師の方ならもしかしたら、似たようなことがあった方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

 

文型を導入するときの「説明のしすぎ」については、アニメーションつきPowerPointスライドを使って解決できます。

「あげます」「もう~ましたか」「(道具)で~ます」など、アニメーションで見せてしまったほうが早い文型もあります。そうした文型ではアニメーションつきPowerPointスライドで導入することで、「説明のしすぎ」を防ぐことができます。

 

 

「説明のしすぎ」で2つめの方は、日本語学校の方針に注意するしかありません。

学生さんのレベルの範囲内に説明をしぼったほうがいい場合として、例えばJLPT対策がありますね。似たような形の文型でも、JLPTN3を受験しようとしている学生さんに、N2の内容まで話してしまったらたしかに、JLPTN3合格を目指すには余計な情報でしかないともいえます。

「日本語教師のネコの手」のJLPT(N3)対策教案でも、JLPTN3合格に必要な内容にしぼられています。JLPT(N3)を初めて教えるときでも、「この教案の内容だけ集中的に今日は使えるようになってもらおう」と、あなたのモチベーションをグンと上げてくれます。

 

 

日本語学校での授業中に「説明のしすぎ」で悩んだら、「日本語教師のネコの手」があなたに「ネコの手」を伸ばします!