2021/05/06 16:35

学生さんに休み時間は日本語で話してほしい日本語教師のあなたへ

 

かつてわたしが日本語教師だった頃、初級後半クラスの授業見学期間中、休み時間になるたびに担当の先生が「みなさん、せっかく日本に来ているのですから、日本語で話しましょう」と声をかけていたものです。

休み時間くらい自分の国の言葉で雑談しないと、リフレッシュできないんじゃないかな、という気もしますが、わざわざ高いお金を払って日本語学校に通ってもらっている以上、学生さんの日本語学習へのモチベーションを維持しなければなりません。そのため、日本語で話すことを推し進めるのも日本語教師の仕事になってくるのですね。

 

 

クラスのレベルが上がるごとに自主的に日本語で雑談する学生さんも増えてきますが、例えば中級クラスにいるからといって、日本語初級レベルの文型を使える部分は日本語で話す、というわけでは必ずしもないようです。

一方、初級前半クラスでも、学生さんどうしが直前に習ったばかりの文型で、教科書の例文を音読したり、ペア練習や活動の続きを自主的につづけたりしている光景はほぼ毎回見られました(担当クラスの学生さんが格別優秀だった可能性はあります)

 

 

そこで、「日本語教師のネコの手」からちょっとした提案があります。

そのまま実生活の雑談でも使えるような会話例集を、休み時間に使ってもらうのです。

もちろん、「これを休み時間に使ってください」とストレートに勧めたら、学生さんにとって負担になってしまいます。ふだんは自分の国の言葉で雑談している学生さんも、きっかけさえあれば日本語でどんどん話すようになるはずです。

 

 

初級レベルを完了した学生さんに、こちらの会話例集をお使いいただけます。

注:初級前半レベルの文型・語彙が大半を占めており、ところどころ初級後半レベルのものも混じっています。未習部分を解説して、初級前半レベルを完了した学生さんにお使いいただくことも可能です。

 

 

会話練習はJLPT対策にもなりますね。会話集だけで飽き足りなければ、JLPTN3対策教案から、練習問題をピックアップするものもおすすめです。初級を完了してN3対策になると雑談で使える文型がぐんと増えてきますよね。

 

 

特に文型シラバスの授業では会話練習が不足しがちですので、会話集や新しい教材の練習問題を活用して休み時間を有効活用しましょう!