2021/05/05 14:41
「日本語教師のネコの手」での教材提供者の一人、静太郎様から、「オンラインを活用した日本語レッスンの始め方」をテーマにご寄稿いただきました。お楽しみいただけたら幸いです。
静太郎さまには日本語初級後半を担当する日本語教師の方々に好評、「自動詞他動詞はこれで完ぺき!セット」を始め、実生活に根差した日本語教育教材を作成いただいております。
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私はヒューマンアカデミー日本語教師養成講座で学びました。その時の学びの日々は、私にとって本当に貴重で、今の私の活動を大きく支えてくれています。良き先生方、良き仲間に恵まれ、本当に楽しく学びの日々を過ごすことができました。心から感謝しています。
私は現在、ボランティアのオンラインレッスンを2つの方法に分けてやっています。
1つ目は、Facebook
messenger Video 通話を使った 会話を中心としたオンラインレッスンです。グループ通話も可能です。 多い時で、同時に5人の生徒さんとお話をしたことがあります。その様子を、デジタルカメラで動画撮影し、生徒さんからの同意を得た上で、レッスン後に動画をYouTube に公開しています。
2つ目の方法は、15分のレッスン動画を作成し、YouTube に公開する方法です。 2つ目の方法では、生徒さんとのコミュニケーションはありません。 デジタルカメラに向かって、レッスンをします。
本日は1つ目の Facebook
messenger Video 通話 を使った 会話を中心としたオンラインレッスンについて、お話しします。
幸いと言いますか、これまで、私の会話レッスンに参加してくださった皆様は、既に、基本的な日本語を身に着けてくれていましたので、日本語教師として、新たに、日本語を教えることは、あまりありませんでした。気を付けたことは、まず、参加してくれている方の名前をしっかり把握し、手元にお名前のメモを置くこと、そして、参加者が、みんな会話に参加できるように注意をはらうことです。発言が少ない参加者には、私の方から、お名前をお呼びして、会話に参加してもらうようにしていました。
皆様も 養成講座の講義の中で、やさしい日本語について勉強したと思うのですが、私も、やさしい日本語を意識してお話ししました。
1 主語と述語をはっきりさせる
2 一言、一言を短くする。
3 やさしい語彙を使う
4 言葉と言葉の間に スペースがあるように、言葉と言葉に あいだをあけて、ゆっくり 丁寧に話す。
5 お話ししていて、伝わっていないと、感じたら、もっと易しい言葉の言い換えができないか考える、 それでも、うまく伝わっていなかったら、参加者の中に分かった人がいないか探して、いれば、その方に説明をお願いする
などです。その時は、日本語以外の言葉での説明も良いことにしています。
また、参加者がお話ししてくれているときは、最後までしっかりお話ししてもらうようにしていました。
お話を遮るようなことをしないように気を付けていました。 参加者の中には、言いたいことがあるのに、日本語の言葉が出てこなくて、話が途中で、止まることがありました。まずは、少し待って様子を見て、これまでの、お話しから、思い出そうとしている言葉を推測して、その言葉を言ったこともありました。そして、言いたいことを全部言うまで、お話ししてもらうようにしました。ただ、5人など参加者が多い時は、一人だけが、ずっとお話ししていては、他の4人があまりお話しできないので、調整能力が問われたこともありました。
会話中心のレッスンの時なのですが、これまでは、事前に会話のテーマを決めたり、お話しする内容を決めたりしてレッスンに臨むことをしていませんでした。生徒さんに自由にお話をしてもらい、私が感想を言ったり、関連することをお話ししたりする感じでした。
時々、助詞の使い方、言葉の意味の誤りなどがあったので、その時は、その誤りを指摘するようにしていました。生徒さん皆様が口を揃えて言っていたことは、助詞の使い方が難しいということでした。
例えば 「私に日本語をもっと教えてください」と言いたいのに、「私が日本語をもっと教えてください。」と言う生徒さんもいました。 他にも「仕事がとても大変です。」って言いたいのに、「仕事をとても大変です。」と言う生徒さんもいました。その都度、助詞を訂正していたのですが、「先生、難しい。いつも、どの助詞なのかわからなくて、困っている。」と言っていました。助詞の誤用についてはN2に合格した生徒さんの中でも時々あるので、難しいのだろうなと感じています。
ただ、私が少し問題だと感じるのは、助詞を間違って使って日本人と会話しても、聴く側の日本人は、言いたいことがわかるので、助詞の間違いを訂正しないで、そのままにしていることです。間違いを指摘されないまま、間違った助詞の使い方が身についてしまっている外国人の皆様も少なくないように感じています。
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静太郎様にはひきつづき次の記事で、オンラインレッスンの2つめの方法、
15分間の日本語レッスン動画作成およびYouTube への公開についてお話しいただいております。こちらです。
