2021/03/20 07:04




「あげます」練習用PowerPointスライド


日本語教育初級後半で授受表現を教えますね。
あげる、くれる、もらう。
「くれる」と「もらう」の違いについて、日本語教師はいろいろ説明することになるのですが、これについては今回は割愛します。



日本語学校での「あげます」の授業エピソード


かつてわたしが日本語教師だった頃、日本語学校に親切にも2ヶ月間、初級後半クラスを見学させていただいていました。
ちょうど「あげる、くれる、もらう」の授業をしていた時のことです。

その日は朝から気持ちいい青空だったにもかかわらず一転、どしゃ降りに。
わたしは傘を持っていませんでした。
学生さんがびっくりした顔で外の方を見ているなか、わたしは「あ〜傘持ってない!」と言いました。
親切な学生さんが「折り畳み傘2つ持っていますから、1つ貸して『あげます』よ」と言ってくれました。

授業をしていた先生に「先生に対してだから、『あげます』じゃなくて・・・」と誘導され、
「貸します」に直してました(^^)

ちなみに放課後、土砂降りがぴたりとやみ、傘を借りずにすみました。
わたしは学生さんに「わたしは◯◯さんに、やさしい気持ちをもらいました」と言いました。





授業後、先生と、
わたし「まだ先生だと思われてないんじゃないんですかね〜」
先生「ただ単に『あげます』に慣れてないだけだと思いますよ」
と話しました。

わたしはまだ授業見学期間だったので、自分のことを先生と思ってもらう必要性は特に感じていなかったんですけどね(^^;



「あげます・くれます・もらいます」を学生さんにしっかり覚えてほしい日本語教師のあなたへ


さて、
では、ここまでお話しした「あげる、くれる、もらう」とはまた違います。
単に、「ケーキをあげます」プレゼントする「あげます」です。

(え!ここまで話しておいて、と思ったあなた、ごめんなさい・・・)

でもこの、プレゼントする「あげます」をしっかり学生さんに覚えてもらうことが、近い将来、「あげます、くれます、もらいます」をすんなり覚えてもらうための大事な準備かな、と思っております。




もちろん、助詞「〜に〜を」の話もお忘れなく!

日本語初級のプレゼントする「あげます」を、しっかり学生さんに覚えてほしいあなたは、こちらがおすすめです(^^)



〜収録例文〜
((  )を、学生さんに答えてもらいます)

1.わたしは やまださんに 花を あげます。
2.わたしは ともだちに プレゼントを (あげます)。
3.わたしは (スミスさんに) 日本語の本を (あげます)。
4.あなたは (だれに) プレゼントを (あげますか)。
5.(エレナさんにあげます。)
6.わたしは やまださんに でんわを かけます。
7.あなたは (だれに) でんわを (かけますか)。
8.わたしは はるかちゃんに 英語を 教えます。
9.やまださんは (だれに) 日本語を (教えますか)。
10.わたしは はるかちゃんに かさを 貸します。
11.わたしは (やまださんに) 本を (貸します)。
12.あなたは (だれに) 本を (貸しますか)。
13.(スミスさんに 貸します)。